放浪するハッカー、エイドリアン・ラモが死去 WIRED

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コロンビア系アメリカ人のラモは、幼少のころに各地を転々として過ごしたこともあって、好奇心旺盛になったのだという。

「パソコンがなかったら、雨水が流れる排水管や山にある洞穴を探検していたと思う。実際にネットに接続してないときは、そうしているんだ」と、ラモはニュースグループ(オンライン掲示板)に02年ころに投稿している。「持ち物のなかで乾いているものはノートパソコンだけ、というときがよくあったんだ」

 ウィキリークスが話題になった頃にニュースでエイドリアン・ラモという名を知ったが、ホワイトハッカーとは何ぞや、快盗のような存在なのかと興味が湧いた。

 ハッカーとはある意味、開錠師のようなものか、もっといえば透明人間みたいな存在でもあり、どんなに厳重に施錠された部屋にも忍び込み、ある時は智慧の限りを尽くして暗号を解読し、万能感とスリルと知的興奮の虜のような時間を過ごしているのか・・・ただしパソコンの前だけで。
 
 ラモはアメリカでマイノリティであろうコロンビア系アメリカ人であり、性的少数者でもある。

 そんな男が長距離バスでアメリカを放浪しつつ、時には電気のない洞窟や下水管に寝泊まりしつつも、公共施設やキンコーズなどにあるPCとネットで大企業や政府機関に侵入して大胆なハッキング活動を行ってみせる。どこか映画的ではないか。

 オープンな場所にあるPCでのハッキング行為と、洞窟や下水というコンストラストが、映像的にも魅惑的なイメージだ。

 死因はまだわからないが、天才の早すぎる死というものは、強い輝きを放って瞬く間に過ぎ去っていった彗星のような記憶を人々に植え付ける。

“聡明な心と思いやりのある魂は旅立ちました。最愛の息子でした”と父はフェイスブックに記しているという。

 おそらく、なぜ自分の子はこうなのか・・・と親からすると大いなる苦悩をもたらす息子だったと思うのだが、だからこそ喪失感は大きいのだろう。

ハッカー版放浪の詩人のような生き様。

アルチュール・ランボーや、数学者エヴァリスト・ガロアのような人生だなと、想いを馳せてしまう。

ラモの人生を追ったドキュメンタリーを見てみたい。

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